LBIC+CDPのキャリブレーションについて 高エネルギー研・海野 概念は、エレクトロニクス・アンプの入り口に小さなキャパシタンスが繋がれており、 ここに屈形波を入れるとキャパシタンスで微分されてデルタ関数的な(ガウス関数) パルスが入射される。これは時間的なパルス(電流)であり、(積分)アンプにより 積分されて電荷として観測される。入射された電荷量は屈形波の高さ(電圧)に このキャパシタンスの容量を掛け合わされた、Q=CV、という関係になる。この 入力用キャパシタンスをキャリブレーションキャパシタンスと呼んでいる。 従って、屈形波の電圧を変える事により入射する電荷量を変化させる事ができる。 屈形波の電圧は前もって知らべてあり入射電荷量は既知と言える。アンプの出力 を入射電荷量と対応させる事により、アンプの特性をキャリブレーションする事 ができる。 実際には、以下のようにしてなされている。 1) シリコンデテクター・エレクロノニクスモジュールはサポートカードと呼ばれる カードに接続されている。 2) サポートカード上にDACと呼ばれるアナログ電圧生成用の回路があり、データ収集 プログラムからの命令で出力電圧をコントロールする。 3) 同じくサポートカード上にストローブ回路と呼ばれるタイミング発生回路があり、 クロックと同期してDACからの直流電圧をチョップし、屈形波を生成する。 4) あとは、モジュールのアンプの入り口のキャパシタンスにこの屈形波が送られ、 タイミングを見て読み出すだけである。